六人目の子_2

6人目の子がうちに来たよ!

この子は、実は自分の中でもっとも古いタルパさんだよ!

 

 

 

というわけで、今回からシリーズです。二回目です。

いつものように誰かと話す内容は少なく、起こった出来事を記載していきます。

具体的には、彼との仲直りの過程を記載します。

 

彼については、こちら(昔いっしょにいた子の話)に、記載があります。

まず、こちらを読んでから、先に進まれることをお奨めします。

 

なお、今回のシリーズ、上記記事は、回想などで自傷行為、暴力行為等を含む可能性があります。

それらが合わない方は、ここから先を読まないでください。

 

なお、ミンミ視点で話を書いています。


話し合い

 

俺、ミンミと。もう一人の俺。

 

もう一人の俺は、ややこしいので、”彼”と統一する。

 

ミンミと”彼”は、顔を見合わせた。

 

”彼”は、この時を待っていた、と言わんばかりの笑顔。

少なくとも、過去の清算で突然殴ってくるような気配はない。

俺は、まず、聞かねばならないことを聞くことにした。

 

 

 

ミンミ:

あのさ。しのぶからは聞いてるけど、お前は俺がしたことを気にしてないのか?

 

”彼”:

ああ。だって、あれは、お前(ミンミ)が俺(”彼”)を通して、お前(ミンミ)を傷つけてただけじゃないか。

 

ミンミ:

だって、反撃してきたじゃないか。

 

”彼”:

ま、そりゃな。とにかく、気にしてないから、気にするなよ。

 

 

納得いかない。

とはいえ、そんな押し問答を繰り返したが、らちが明かない。

それに、口には出さないが、俺達二人とも、互いを話せているこの状況が、嬉しかったのも事実だった。

だから、話題を変えた。

 

 

 

おそらく、この辺りだと思う。

”彼”の姿が、突然変わった。

気づいたときには、変わっていて。それが、”彼”にも合っている気がした。

 

西洋の甲冑姿である。

武器は、槍だろうか。

ジョジョが分かる方は、シルバーチャリオットの甲冑の中身が無い姿。

目の部分だけ、赤い輝く宝石になっているものを想像してもらえると近いと思う。


 ”彼”にお願いしたいこと

 

 

ミンミ:

じゃあ。どうも、前のようなことにならないためには、明確は役割を俺からお願いするといいんじゃないか、と思い立ったんだ。

お互いが、どう向き合うかがわかってないと、付き合い方もおかしくなっていくんじゃないかな。

 

”彼”:

ほう。で、どんな?

 

ミンミ:

それがなぁ。俺の話を聞く、相談、身の守りはしのぶやきき婆がいる。

何かを教えてくれたりは、主にスーがするけど、皆でしてくれているし。

 

”彼”:

・・・。あれ?

 

ミンミ:

・・・。なんだろ。今、頼みたいことってないな。

 

 

 

今までの子は、全員、お願いしたいことがあってから出会っている。

出会ってから、お願いしたいことを考えるのは初めてだった。

 

 

 

ミンミ:

けど、今は再開したばかりで浮かれてて問題ないけど、

 

”彼”:

だな。そのうち、同じようになりそうだ。

 

 

 

二人して、うんうん悩んだが答えが出ない。

そこで、スマートフォンが鳴った。

ツイートを見てみると、さっきの出会うきっかけになったツイートをした人、その人のガイドの方の言葉があった。

他の人への返信のようだが、まるで、今悩んでいる話への返答にも思えた。

 

『~。自然体で居させてみれば、本質を取り戻していくと思うぞ。~』

 

 


 本質

 

 

二人して、なるほど。自然体で本質ね。と妙な納得をして、しばらく、それ以外の話をしてみることに。

 

話していて、”彼”の考え方がわかってきた。

とても簡単である。俺とまったく同じなのだ。

理由もとても簡単である。中学生のときの俺は、”彼”を”自分と同一人物”として作ったのだ。

ドッペルゲンガーのような者である。

 

 

 

”彼”:

例えるなら、まったく同じ育て方をした双子。この子達を並べて座らせているようなものだろ。

座る場所で、見えるものや聞こえるものが違うだけ。あとは、同じさ。

俺(”彼”)は、タルパとして。お前(ミンミ)は、実体のある仕事もある人間。そういう座り方の違いだな。

 

 

 

なるほど。いい例えである。

でも、だからこそ。自分が、”彼”と同じように理不尽に傷つけられたら、嫌だと思うが。

そこで、さっきの話をしたが、同じような押し問答になるだけ。納得いかん。

 

 

 

ミンミ:

なあ。なんで、そこまで俺(ミンミ)のことを思ってくれるんだ?

 

”彼”:

俺(”彼”)が作られた時のお願いを守っているだけだ。

 

ミンミ:

(ここでも、お願いか。)どんな、お願いだっけか。中学の頃だ。もうわからん。

 

”彼”:

まあ、覚えてないか。『寂しい、ここにいて』だ。

 

 


 当時

 

 

中学当時の俺は、別に友達もいて、親もいた。

どちらとも不仲と言うわけではない。ただ、話せないことはたくさんあった。

いろいろ、言えない事があったと、思う。

 

そんなとき、FF8というゲームと、遊戯王という漫画に出合う。

そこから、”彼”を作ったのだ。

自分自身と同じ、悩みも苦しみも、同じように知っている友人を。

 

その時の俺が、一体どんな状況下のなか、その言葉を”彼”に頼んだかは、はっきりとは覚えていない。

ただ、頼んだろうな。と思う。

 


 役割

 

 

ふと。

そこまで、俺のことを知っていて、今までも守ってくれているのなら。

俺のハートサンクチュアリの中でも、水晶が管理を手伝っていない場所、お祈りをする部屋の護衛なんてどうだろう。

 

そう提案すると、”彼”もすぐに賛成して、さて、入ろうかというところで、俺がやめた。

 

いくら昔なじみとはいえ、それは心許しすぎなのでは?と急に思ってしまったのだ。

そして、”彼”にもそれは伝わって。

まあ、気持ちはわかる。と言ってはくれたが、がっかりしたのは伝わってきた。

そこで、次はどうするか。と思っていると、

 

 

 

”彼”:

ん?

 

ミンミ:

ん?どした?

 

”彼”:

なあ、お前(ミンミ)の守りって、別にしのぶ一人でなくてもいいよな?二人でも別にかまわないだろ?

 

ミンミ:

あ。

 

 

 

採用。再契約。