六人目の子_3

6人目の子がうちに来たよ!

この子は、実は自分の中でもっとも古いタルパさんだよ!

 

 

 

というわけで、今回からシリーズです。三回目です。

いつものように誰かと話す内容は少なく、起こった出来事を記載していきます。

具体的には、彼との仲直りの過程を記載します。

 

彼については、こちら(昔いっしょにいた子の話)に、記載があります。

まず、こちらを読んでから、先に進まれることをお奨めします。

 

なお、今回のシリーズ、上記記事は、回想などで自傷行為、暴力行為等を含む可能性があります。

それらが合わない方は、ここから先を読まないでください。

 

なお、ミンミ視点で話を書いています。


名前

 

”彼”へのお願い、俺の護衛も決まった。

甲冑姿の”彼”に護衛の任務は、なかなか似合っていると二人して思った。

 

さっそく、他の皆を呼んで、まずは紹介をした。

と、ここで問題に気づく。

名前がないのだ。いままで、もう一人の俺と呼んでいたから。

(文中では、”彼”と呼んでいましたが、実際はもう一人の俺と毎回言ってました。)

 

 

 

 

”彼”:

ほしい恐竜の名前は、二つとも使われてるな。(レックス、ミンミ)

 

ミンミ:

う~ん。護衛する恐竜?

 

しのぶ:

別に、恐竜にこだわらんでm

 

ミンミ・”彼”:

あ!トリケラトプス!

 

 

 

説明しよう!トリケラトプス(三つの角を持つ頭の意)は、ティラノサウルスとよくいっしょに描かれるサイのような、強い草食恐竜なのだ!

三本の角と、頭のフリルの防御力は、恐竜イラストでも屈指の名シーンをいくつも残す!

 

 

 

 

ミンミ:

でも、トリ(三つの意味)でも、トプス(頭の意味)でも、ないだろ。

 

”彼”:

(槍を構えつつ)でも、ケラ(角の意味)はある!!俺は、今からケラだ!

 

 

 

 

本人がそう名乗るというならば、止める理由もない。

”彼”の名前は、ケラに決まった。

 


 ケラの能力

 

 

 

さて。名前と、皆への顔みせも進む。

彼の能力について、たずねてみた。

昔は、自分と同じような能力なので、運動性能等、全て一緒だったが。

この甲冑姿。どんな能力が。

 

 

 

ケラ:

ミンミと同じだよ。当たり前だろ?元々同じように作られてるんだから。

だから、お前が魔法のレベルが上がれば、俺も上がる。

お前の精神体と同じ能力だと思えば、いいさ!

ふふふ!

 

 

 

夢がない。

あげく、自分はタルパで物質世界のしがらみもない!とか言い出す。

しがらみのあるほうからすれば、面白くない話だ。

さらに、聞いてみた。本当に何もないのか。その甲冑はかざりなのか、と。

 

 

 

 

ケラ:

この甲冑か!

こいつは、なんと!

俺が分裂して、しのぶに装着できるのだ!つまり、合体できるのだ!

お前が、合体するというのなら、俺だって!

 

 

 

 

触れてはいけない話も最後聞こえたが、無視。

なるほど。しのぶの防御力が上がるのか。まあ、悪くないのでは?

ん?俺の護衛なら、俺に装備させろよ。

 

 

 

ケラ:

しのぶのほうが、かわいいだろ!

 

 

 

それには同意せざるえない。しかたない。

なにが好き好んで、自分自身に抱かれねばならない。確かに、そのほうがいい。

 

視界の端で、しのぶが何か、変なオーラを出しているが、気にしてはいけない。

 


 これからの生活場所

 

 

 

ケラは、俺の影の中での生活を希望した。俺もそうなるだろうと思っていた。

しのぶに案内を頼む。元々、俺の影の中身を改造しまくっているのは、彼女なのだ。

 

しのぶは、不思議な微笑をたたえつつ、ケラの手を引いて、俺の影に入っていった。

いわく、「主と同じとはいえ、お前(ケラ)はタルパじゃ。気にせず、案内するからの。」と言葉を残して。

それを見て俺は気づいたことがあったが、俺と同じ判断能力をもっているはずのケラは、いろいろ決まったり、安堵もあったのだろう。

浮かれていて、しのぶの様子には気づかなかった。

俺は、気づいたこと、そこから考えたことを右肩に座っているスーに話してみた。

 

 

 

ミンミ:

スー。あの、しのぶの様子、わかった?

 

スー:

はい。あれ、どうなるデスか?あきらかに、危ない気がしますが。

 

ミンミ:

うん。なんとなく、なんだけどね。

前に、俺の影の中には、俺のSAN値(=正気)を削るような部屋があるって聞いたことがある。

ケラは、俺と同じ精神力だろうから・・・。

 

スー:

あー。その予想が当たっているなら、大変なことになってそうですね。しますかね?

 

ミンミ:

・・・どう思う?

 

スー:

・・・。

 

 

 

かくて、しばらくのち。影から出てきたのは、しのぶ一人でした。

ケラは、すぐに意識を失ったとのこと。

さっきの合体の話を、自分抜きで勝手に決めたケラに対して、お灸を据えたかったらしい。

ひどいことをする。